特別対談 斉藤博×関谷亜矢子 大腸がん、大腸がん検診について語る

国立がんセンター がん予防・検診研究センター 斉藤博氏

定期的な便潜血検査を受信することが重要 -大腸がん検診で早期発見・早期治療へ-

現在、日本では3人に1人ががんに罹るといわれ、死亡原因の一位となっています。その中でも大腸がんは、罹患率・死亡率ともに増加しているがんのひとつです。「早期に発見できれば治るがんですが、検診受診者が少なく、大腸がんで死亡される方が増加し続けています」と国立がんセンター がん予防・検診研究センターの斎藤 博氏は大腸がん検診の重要性について説明します。今回は、関谷亜矢子氏(フリーアナウンサー)と大腸がん、大腸がん検診について対談していただきました。

大腸がんとは? -早期なら治療できる疾患-

フリーアナウンサー 関谷亜矢子氏

関谷
近年、日本人の大腸がん罹患者数が上昇しているようですね。中でも女性のがんでの死亡原因は乳がんを超え、大腸がんが第一位と聞きました。
斉藤
そうですね。男女ともに大腸がんになる方は増えており、2004年から女性のがん死亡者数は大腸がんが一位になっています。数年後には男女ともにがん患者数の一位になると予測されています。ところが、大腸がんは他のがんに比べ早期なら治癒が可能で、ある程度進行しても治りやすいがんです。今は結果として死亡率が高くなっていますが、大腸がん検診で大腸がんでの死亡率を下げることができると証明されています。

身体に負担のない便潜血検査で大腸がんを早期に発見!

関谷
大腸がん検診では、どのような検査を行うのですか?
斉藤
「便潜血検査」というのが、大腸がん検診で最初に受けていただきたい検査です。自治体などで行っている検診です。以前、検便といわれた寄生虫検査とは異なりますが、そのようなものといえばイメージしやすい方も多いでしょう。現在は検査の性能が向上し、少量の便を二日分採取して便に付着している微量の血液を見つけます。大腸がんやポリープなどがある場合、大腸の中を便が患部を擦るように通過するため若干の出血があるのです。便潜血検査では、そのわずかな出血の有無を検知します。多くの人に低コストで身体的な負担なく受けていただくことができ、検査精度が高く科学的にも有効性が証明されている検査法です。重要なのは、検査を一度受ければ終了ではなく、継続的な受診が必要な検査だということです。例えば、今年問題がなくても数年後に大腸がんに罹るかもしれません。

「便潜血検査・陽性=大腸がん」ではありません

関谷
では、便潜血検査で陽性の結果が出たら、次はどうすればよいですか?
斉藤
陽性が出たら、必ず精密検査である大腸内視鏡検査を受けてください。陽性になった場合、大腸内視鏡検査を受けないでいると受けた場合に比べ、大腸がんでの死亡リスクが約5倍高まるというデータがあります。
ところが、精密検査を受けない方が半数近くいるのです。

がん検診を知ることで、がんになってもがんで死なない

関谷
最後に皆さんへ伝えたいことはありますか?
斉藤
"がん検診を知ろう"ですね。簡単に受診することの可能な便潜血検査ですが、まだ多くの方が受診されていないのが現状です。便潜血検査は、大腸がんの発見に有効ですので是非受けていただきたい。そして、検査結果が陽性と出たら必ず大腸内視鏡検査を受けましょ

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