大腸がん検診 - 大腸内視鏡検査

①どんな場合に大腸内視鏡検査を受けるの?

便潜血検査で「陽性」と判定された場合、大腸がんやその他の疾患の可能性が考えられます。その為、精密検査として大腸内視鏡検査や注腸X線検査を行います。大腸内視鏡検査では、先端にレンズの付いたチューブ状の内視鏡を肛門から挿入し、1.5~2mあまりの全大腸にがんなどの病気がないか詳しく調べます。

もし、大腸がんがあれば、その形や大きさ・表面の構造などを観察し、がんの進達度を診断します。必要に応じて、病変の一部を採取する方法(生検)を行うこともありますが、最近は表面の構造を詳しく観察することで、病変の性状が分かる様になっているので生検の機会は少なくなっています。病変を一括切除する方法(ポリペクトミーやEMR)で観察後に直ちに内視鏡治療を行うことができます。

②大腸内視鏡検査の受け方

便潜血検査で陽性と判断された場合、検査結果とともに"精密検査を受けてください"という案内が届けられます。検査を受ける医療機関などについて不明な点があれば自治体やかかりつけの医療機関などでご相談下さい。

内視鏡検査は検査を受ける前日からの準備が必要になる場合があります。事前に前日・当日の制限事項(食事・飲み物・薬等)を受診する医療機関に確認します。検査前の準備は大腸を良好な観察条件にする為、腸管洗浄液と呼ばれる飲み物を数回に分けて1~2ℓ飲み、大腸の中をきれいにします。その際、排便が水に近い状態になるまで、数回トイレに通います。これら準備が終わるまでに2時間ほどかかります。検査の際、患者さんはお尻の部分にスリット(割れ目)の入った検査着に着替え、検査台で横になり、医師の指示に従いながら、リラックスします(図3)。

図3 内視鏡検査

③がんとポリープの関係

大腸内視鏡検査を行うと、ポリープが発見されることがあります。一言でポリープと言っても、その中には腺腫と呼ばれる良性腫瘍や、早期がん、過形成ポリープ、炎症性ポリープなど種類はさまざまです。

ポリープは全てががんになる訳ではありませんし、がんは全てポリープからできる訳でもありません。腺腫の一部にごく小さいがんができる場合もあれば、突然がんが凹んだ形で現れる場合もあります。過形成ポリープなどほとんど癌化しないと言われているポリープもありますし、炎症のためにポリープの様に観察される場合もあります。ポリープが発見された場合、大きさや形、表面の構造など多く情報をもとに、検査医がそのポリープが良性か悪性か、また治療するべきか経過観察でよいか判断します。

④粘膜の表面構造を観察し、がんを疑う

内視鏡観察で疑わしい部分が発見されれば、正常な状態と比較し、大きさや形、悪性腫瘍の特徴を持つかどうかなどを総合的に判断します。内視鏡観察で診断を迷う場合には、怪しいと思われる部分の一部の組織を採取し(病理組織生検)、顕微鏡検査によりがんかどうかを診断します。

最近では、内視鏡検査中に色素を撒いて病変の表面を拡大して、正常組織との違いを観察する診断方法も普及してきています*1。通常の内視鏡画像の30~100倍に拡大し、疑わしい病変の様子を観察します。拡大内視鏡で検査することにより、わざわざ生検をしなくても、その場で病理組織診断に近い診断ができ、治療方針を決定することができます。

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